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鏡の中から

第15章 またね




夏海は紫雲龍騎の所へ通い

書物庫の奥に隠された巻物を出してもらい

日々、辛い体に鞭打ち、自分を叱咤しながら

子供たちへ残せる唯一に

総てをかけていた

紫雲は夏海の想いを汲み取り…

全面協力してくれていた

日々…命を削って行く夏海に遺された時間は短い

それら総てを使って

夏海は…子供たちへ遺せる唯一を作り始めた

根を詰めて…夏海は作業をする

雅龍は…そんな夏海を支えて

悔いのない時間を送らせる為に…

サポートした


家族は…

日々…衰弱してゆく夏海に…

検査を受けて…1日でも長く生きてくれ…

と、願うが…

夏海は…

「私の遺された時間は変わらないの…
親不孝だと想う…だけど…私の好きにさせて下さい…」

と、頭を下げた

変わらないの運命ならば…

遺された時間は…

夏海の好きに…

家族は覚悟を決める

何度も

何度も…

覚悟を決める

だけど…幾ら覚悟を決めても…

心は揺らぐ

可能性があるなら…

そう想ってしまう



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