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鏡の中から

第14章 また明日




煌星と凰星が一歳の誕生日を迎えた翌日

戸浪海里は夫婦で

夏海の家を訪ねてきた

上質なスーツに身を包み、優しげな面立ちの戸浪海里が夏海を見ると笑顔で、深々と頭を下げ

「トナミ海運の社長をしております
戸浪海里、と申します
そして此方が妻の沙羅に御座います」

自己紹介した

戸浪の腕には…煌星と同じ年格好の子供が抱かれていた

「そしてこの子が戸浪 海と申します
その他に私には子供がおります
万里と千里と申します
万里が、高校1年で千里が中学3年で御座います」

戸浪海里は、夏海に家族のあらましを説明した


戸浪はソファーに座り、夏海を見た

「どうですか?
私共は、貴方のお眼鏡に叶いますか?」

戸浪は夏海の瞳を射抜き、そう問い掛けた

「煌星と同じ位の年の子供がいる方に、煌星を愛してもらえるか…
不安は消えません!」

夏海は戸浪を見詰め、キッパリと言葉を投げ掛けた

「愛します。我が子以上に…煌星を愛します」

戸浪は夏海にそう返した

「飛鳥井康太は、私にこう言った
明日のトナミを繋げたいのなら、外からの風を入れろ!と。
外からの風、それは煌星です
煌星はトナミ海運の社長になるべき存在
康太は煌星を社長として育てろと言いました
我が子以上に愛して…育てろと。

海は会社全体を見渡す指揮官となりなす
万里は会長となり舵取りをして行きます
煌星はトナミ海運の次期社長となるが定め
違えれば…トナミ海運の明日はない…
会社の社長となるべき煌星を迎え入れ
この命を懸けて愛して行く覚悟で

今日は参りました!」

戸浪は夏海に総てを話し

受け入れてもらうつもりだった



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