• テキストサイズ

魂の色【銀魂短編夢】

第17章 企画【〇〇しないと出られない部屋】


迫ってくる神威に、我に返った遼は慌ててベッドから降りて距離を取る。

「何するつもりですか?!」
「キス」

当然の事のように告げる神威に、遼もいよいよ覚悟を決めた。
この狭い空間で神威と追いかけっこをして敵う筈も無いし、抵抗した所で無駄な足掻きに終わるだろう。

「わかりました。団長がそのつもりなら、仕方ないです。私からしますから、団長は絶対に動かないで下さいね」
「いいよ」

ベッドの縁に腰掛けて目を閉じた神威に、遼はゆっくり近付いて口吻た。
ほんの一瞬、掠めるほどの口吻。

「しましたよ」
「え、もう終わり?」
「終わりです。って、どうして出られないの!?」

変化の起きない状況に遼が混乱していると、モニターの文章が変化した。

「次の方どうぞォ?!」
「俺にもしろって事じゃない?」

唖然としている遼の手首を掴むと、神威はいとも簡単に遼をベッドに転がす。

「え?」
「じゃあ、しようか」
「何を?」
「勿論、キスを。ああ、そうだ」

モニターの方を見た神威は、にこりと笑ってとんでもない事を口にした。

「俺が満足するまで、開けちゃ駄目だよ。じゃないと、殺しちゃうぞ」

それに応えるようにモニターが消え、ガチャリと鍵が閉まる音が響く。

「物わかりが良くて助かるよ」
「えっ、嘘、何?」

状況が飲み込めずに瞬きを繰り返していると、神威が遼の体を跨いで膝立ちになった。

「だ、団長……あの、ドコにキスするつもりですか?」
「子宮」
「……内臓抉り出す的な?」
「まさか。そんな事しなくても、キスする方法があるだろ?」

神威の返答に青ざめた遼が息を飲むと、遠慮がちにモニターが点灯して「頑張れ」と励ましのメッセージを送ってくる。

「が、頑張れるかぁぁぁっ!」

遼の叫びも虚しく、神威は思うままに欲望を行動に移した。




二人が部屋を出られたのは、それから半日後の事だった。
/ 337ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp