第2章 ゴア王国
『聞く?何を...?』
なんの事かさっぱり分からず、ニーナは首を傾げた。
「俺がなんでロジャーについて調べ回ってたか。昨日の夜あそこで何してた聞いてきただろ?」
そう言われ、ニーナは数時間前に聞いたことを思い出す。
確か、あの時はエースの様子を見て聞くのをやめたんだっけ...
『んー、気にならないって言ったら嘘になるけど、嫌な気持ちにさせてまで聞いたいとは思わないから。』
それに、なんであそこに居たのかは知ってるしね...
ニーナが心の中でそう呟いた時、足元に視線を落としたままのエースが、ゆっくりと口を開いた。
「...なぁ、1つ聞いていいか?」
『うん?』
長く沈黙が続き、その間もニーナはその沈黙すら心地よいというような和やかな気持ちで見守った。
すると、拳をぎゅっと握りしめ、意を決したようにエースはこちらを見上げて言った。
「もし、俺がロジャーの子供だったら...お前はどう思う?」