第4章 面会当日
それから30分ほどして馬車は憲兵団本部へと到着した。
エルビィンとリヴァイは門番に要件を伝え通してもらい憲兵団師団長室へ向かった。
リ「随分遠いな」
エ「あぁ、師団長ともなると仕事も必然的に増える。その為より静かな環境で出来るように配慮しているらしい。」
リ「なるほどな」
確かにエルビィンの言う通り、もう到着してから何分か歩いているが一向に着かず、人もこの辺りは全くと言っていいほどいない。確かにこれなら書類も捗りそうだ。
それから何分か歩きある部屋の前で立ち止まる。
どうやらここが師団長室らしい。
コンコン
?『誰だ?』
中からとても澄んだ声が聞こえた。
エ「わたしだ。」
?『入れ』
ガチャ
エ「失礼する」
リ「…」
リ(…綺麗だ)
『あぁ』
は椅子から腰を上げた。
『久しぶりだな。エルビィン。』
エ「あぁ、あの日以来だな。」
エ「より君は綺麗になっていくね、私と同い年のはずなのに不思議だ」
『フフ、エルビィン。冗談はよしてくれ、君もあれからいい男になったさ。』
エ「は相変わらずだな」
『 フフ』
ふと視線を感じそちらを見るともう1人の男がこちらをじっと見ていた。
『君がリヴァイだね?』
声をかけられてやっと自分が我を忘れるほどに見蕩れていたことに気づいた。
リ「…あぁ」
『エルビィンから話を聞いてから君を人目見たくなってしまってね今日は来てくれて感謝する。』
リヴァイはフイっと目を横に逸らした。
リ「…別に感謝されるほどでもねぇ。俺も師団長様とやらを一目見てみたかったからな。」
澄んだ青い瞳はとても透き通っていて目を合わせることは出来なかった。
『…フフ、それは光栄だ。』
はそれを聞くと顔を綻ばせた。その笑った顔はリヴァイが見てきたどの女性よりも美しく儚かった。