第2章 旅立ちの章
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「待って!イタチさん!」
ようやくたどり着いたサスケの家の前では、サスケが倒れ込み、イタチさんがその場を離れようとしていた。
イタチさんの目は真っ赤に光っていて、温度がないように感じられた
「…カエデか。」
「っ、イタチさん、約束、忘れないで下さいね…」
今そんなことを言うべきではないとは分かっていた。
それでも、それしか言葉が出なかったんだ。
イタチさんは驚いた顔をしてから、何も言わずに去って行った。
イタチさんの背中は、どこか苦しそうで、追いかけることができなかった。
その場に暫く立ち尽くし、自分の無力さを痛感した。
私は、作を考えつくことすらできなかったのだと、そして、原作通りにサスケの復讐の物語が始まることに。
サスケを抱きかかえ、家に帰った。
その場にサスケを残しておくことなんてできなかった。
真っ暗なその道を、私は泣きながら戻っていった
ねぇ、レイ。原作通りの世界だよ。ここは。
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ねぇ、レイ。サスケは、一人になってしまったよ
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ねぇ、レイ。……どうしてオマエは、ここにいないんだ………?
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…ねぇ、レイ………私一人じゃ、何もできないよ…………
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