第2章 旅立ちの章
「んんー、読んだ読んだ!ありがとね、シカマル!いい勉強になったよ」
「お前…さっきのしおらしい態度はどこいったんだよ。」
呆れ顔で隣を歩くシカマルに、ああ、と思い出したように話す。
「なんかさ、シカクさんが格好良すぎて。変に緊張したんだよね」
「…は、親父が、かっこいい…???」
何言ってんだこいつ、とでも言いたそうな顔をするシカマルに、なんて顔をしてんだコイツ。という顔で応戦する。
「シカクさんかっこいいじゃん。渋くて、安心感あって、優しくて、それでいて周りをよく見てる。あんな大人になりたいものだよ」
「んなもん外だけだっての。家では母ちゃんの尻に敷かれてダセえのなんのって…」
「んー、かっこいいと思うけどな…」
「…お前、親父みたいのがタイプなのか…?」
嘘だろ、ありえねぇ。みたいな顔でそんなことを言うシカマル。
今は家への帰り道で、日が傾いてて少し暗いからと送ってくれるのはありがたいが、少し暗い中でもハッキリと見えるその顔にムッとする。
それと同時に、「ヨシノを名前で読んでいるから」と、スマートに名前を教えてくれたシカクさんを思い出す、
…憧れるくらい、いいじゃないか。
「悪い?」
「…まじか。」
「マジよ。大マジ」
驚いているシカマルを置いてスタスタ歩く。
…そんなに驚くことないだろ。
「お前、年上と結婚しそうだな」
「私もそう思う」
家の近くまで来て、今日はありがとね。と声をかけてから別れる。
明日から交互に、サスケとの修行とシカマルのとこでの勉強かな。
忙しくなりそうだ、と呑気に家に入っていった。
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