第1章 始まりの章
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「…そういえば、ヨシノさんは母とお知り合いなんですか?」
ご飯も済ませ、いまシカマルは入浴中。
せっかくなのでシカマルのお母さん…もとい、ヨシノさんと談笑しているときに、ふと思ったことを質問した。
「知り合いも何も、サキとは同期なんだよ」
「え、お母さんと同期!?」
思わず叫んだ私を見てヨシノさんは、はっはっは!と笑う
「そんなに驚くことでもないよ…サキとはね、忍者学校時代からの悪友みたいなものだから」
「そう…だったんですね…」
ヨシノさんのイメージは、明るくてしっかり者のお母さん。
私のお母さんのイメージは、優しくて癒し系のお母さん。
…正直、一緒に居るところが想像付かない……
でも、会ったときに私の髪を見て私が誰かが分かっていたのは、きっとお母さん同士で話すことがあったからなのか、と少し納得した。
「それにしても…カエデちゃんも随分と大人っぽいねえ…シカマルも人のこと言えないけど。」
「え…そう、ですかね?」
確かに、私がシカマルとよく一緒にいるのは、お互い歳に似合わず精神年齢が高いからかもしれない。
「まだ7歳でしょ?この歳から大人に敬語使うなんて…サキがしっかり教育してるのかねぇ…」
あの自由人がねぇ…、なんて言いながら頭を撫でてくれるヨシノさん。
頭を撫でられるのが心地よくて、目を細める。
「ふふ、子供らしいところもあるんじゃない」
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