第1章 始まりの章
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「肉眼は今のオマエの目だ。普通のときの目。今オマエには、チャクラの流れも何も見えないだろ?」
「当たり前だろ!普通は見えねーよ!」
「ああ。肉眼は全ての人間が持っている、その普通の目だ。」
「じゃあ、天眼は??」
「そう急ぐなカエデ。天眼はあらゆるものを見透すことができる。簡単に言えば透視することができる。」
「とーし!?すげえじゃん!!」
そう、はしゃぐシバを見てお父さんは「すごいだろう?」と、嬉しそうに笑う。
「秋野一族はまず最初にこの眼を開眼させる。そうしないと他の目が開眼しないんだ。」
スゲー!スゲー!とはしゃいでいるシバとは反対に、私はずっと疑問だったことをお父さんに投げかけた。
「お父さん、その瞳術と秋野一族が結界忍術や幻術が得意って話、うまくつながっていない気がするんだけど…」
「ああ、天眼を開眼させるとな、天眼通という技が使えるんだ。ああもちろん、使えるようになるにも修業が必要だけどな。」
「天眼通…どんな技なの?」
「…過去、現在、未来など、あらゆることを自由に見ることができる。それは対人でなくても、だ。」
お父さんの言葉に嫌な予感がした。未来が見れるって、もう変えることが出来ないということなのだろうか。
「未来って…、未来は決まっているってこと!?それに、人でなくてもって…」
「そういうことではない。未来は今の行動を変えればいくらでも変わる。
” 今の行動を変えれば ”な。」
「…それってどういうことだよ?僕、話についていけないんだけど?」
シバの質問に、私はゆっくりと口を開いた。
心のなかで、そんな瞳術が存在するのか、と驚きながら。
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【秋野家 メモ】
・秋野一族には、全てが見えるらしい
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