第1章 始まりの章
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それは本当に突然、なんの前触れもなく起こった。
その時理解した。私は転生者だということに。
私の今世の名前は、秋野カエデ。歳は5歳。
まだ誕生日は来ていない。ちなみに明後日、忍者学校に入学が決まっている。
大丈夫。今世の記憶が薄れていることもない。
そう、一人安堵の息を漏らす。
一度、頭を整理しよう。
私は、ついさっき、ベットから落ち、思いっきり頭を打った。
その影響でなのか、頭を打った瞬間に少なくとも今の自分ではない人の記憶が一気に押し寄せてきた。
この世界とは似ても似つかない、機械の発達した世界の記憶。
「…そんなことって、あるの…」
頭がぼーっとする。
いつもはこんなことない。
変だな、なんて感じながら、私は自分の前世を思い返した。
平和で、便利で、発達していたあの世界を、思い返した。
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【主人公 メモ】
・主人公の名前は、秋野カエデだったらしい
・主人公は、転生者だったらしい
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