第1章 始まりの章
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「女子に囲まれてたな。」
「恋する乙女は怖いねぇ」
「カエデ、怪我ねえか?」
席に戻ると、いつものようにシカマル…だけじゃなくて、悪ガキ共までいた。
ニヤニヤと楽しそうにしているシカマル、ポテチを頬張るチョウジ、心配そうなシバ。
「シバグリはシスコンすぎなんだよ!な、赤丸?」
「ワン!」
「まーたなんでサスケばっかり…」
呆れているキバ、元気に返事する赤丸、文句を言うナルト。
本当に、コイツらは……
「のんきそうでいいね…」
私はそう、疲れた顔で言った。
その日の放課後、いつもはシバと家に直帰するのだが、なぜか悪ガキ共と一楽ラーメンを食べに行くことに。
「この前のラーメンタダ券で食うぶんには、親に怒られね~だろ??」
という、ナルトの言い分と逃げようとした私を影真似で捕まえたシカマルによって私も同行することになったのだ。
正直、一楽のラーメンは驚くほど美味い。
小1の年齢で食べて帰るとかやべえな、と思ったところで、小1の年齢で森で修行も中々だ…と考え直し、もう深く考えないことにした。
なんだかんだでやっぱり、この悪ガキ共と一緒にいるのも楽しい。
「おっちゃん!おかわり!」
「ナルトオマエ金あんのかよズリい!」
「はっはっは、たくさん食べろよ、ナルト!」
シバと言い合いしながら、美味しそうにたべるナルトは微笑ましい。
今のナルトを見ると、将来里の英雄になるような気は全然しない。
…ナルトには悪いけど…ね。
元気な悪ガキ共を見て、たまに感傷に浸る時がある。
…気づけば私は、守りたいものが沢山増えた。
…その全てを守れるのか…
…今よりもっと、もっと強く、ならなきゃ。
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【主人公 メモ】
・主人公は、まだ知らない
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