第1章 始まりの章
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私の宣言を聞いたレイは、無表情で、何を考えているのか分からなかった。
「薄々思っていた。前とは性格も何もかもが違うんだな」
「私も感じてた。前は前。今は今ってことかな。」
「俺の家、剣術使いなんだよ。」
「…うん。レイにピッタリだって、それ聞いた時…はしゃいだよね」
レイは、中学の頃、剣道部主将になったこともある実力者だ。
女の子だから。
そんな理由で中学まで続けてた剣道を辞めた時のみきは、見てて辛かった。
でも、今世では、男の子で、剣術使いの家に生まれて…嬉しそうに話してくれたのを覚えてる。
「いつか、道を違える時が来るのかな」
悲しそうに、そうつぶやくレイは、前と変わらないように見えた。
「…そんな時が来たとして、その時に後悔しないためにも、力をつけよう?…一緒に!」
そういう私をジッと見つめて、レイは小さく笑った。
レイは深く深呼吸をして、切り替えるように言った
「よし、じゃあ修行続けるか!
今はまだ、道を違える時じゃないからな。」
「…うん。……ねぇ、ちょっとやって見たいことがあるんだけどさ、相手の気を読む、みたいなこと、できるようになったら強そうじゃない?」
「目をつぶっても相手の攻撃が分かるようにする修行…か。…いいな、それ!するか!」
先程とは打って変わって明るい雰囲気の会話で、今日も一緒に修行する。
二年後、レイが旅に出るまで、サスケにも負けないほど強くなっておこう。
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そうすればきっと、皆を守れるから。
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【主人公 メモ】
・主人公は、みんなを守りたいらしい
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