第1章 始まりの章
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学校についてもシバの姿は見当たらなかった。
いつもなら席にカバンを置いたシバが飛んできて一緒に寝ているシカマルの妨害をするか、突然始まるシバとナルトの喧嘩を止めるかしているけれど、今日はシバもシカマルもナルトも居ない。
なんならチョウジ、キバまで居ないときた。
…これはどこかでいたずらをしている可能性が高い。
「シバくん、居ないね…」
「んね、今日は何やってんだか。ったく、ホント懲りないんだから。」
席にカバンを置いたヒナタが、少し心配そうな顔で話しかけてきた。
そういえばヒナタはナルトがコッチ居ないときは来るよなぁ、このときからナルトのこと好きなのね…
なんて考えながらヒナタと談笑していると、ぼろぼろになった悪ガキ共が教室に入ってきた。
「あ!お~いカエデ!さっき、こんなの見つけたんだ!」
それはそれは満面の笑みでこちらに駆け寄ってくるシバ。
手には一楽のラーメン無料券。
ちなみに悪ガキ共全員持ってる。
楽しそうでなによりです。
シバに釣られるようにしてゾロゾロと悪ガキ共がこちらに来る。
いや、来なくていいから
そのボロボロなんとかしろ?
「いやあ、さっきのイルカ先生の顔!サイコーだったってばよ!」
「赤丸!いい仕事したな!」
「シカマルの作戦通りにいったね!」
「流石にあんなスムーズに行くとは思わなかったぜ。」
「カエデー!この券で今日ラーメン食べにいこうぜ!」
それぞれに色々言いながら、満足そうな顔をしているこいつら。
ナルト、シバ、キバはよく喧嘩するメンバーのくせに、なんでこうもいたずらとなると馬が合うのだろうか。
いつの時代も、どの世界も男の子のこういうところは変わらないなぁ、なんて思っていた時、ガラガラ!と大きな音を立ててイルカ先生が教室に入ってきた。
「ナルト!キバ!シカマル!シバグリ!チョウジ!お前らちょっと来い!!!」
イルカ先生の手により、あっという間に5人は逃げる間もなく回収され、教室から姿を消した。
その後、自習になったと聞いてクラスは湧いた
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