第1章 嘆きの声
「ご馳走様でした」
「アレンお前…ワンホールまるまる食っちまいやがった」
「ラビの分は食べてないですよ」
「まるまるみてぇなもんさ!」
アレンの食欲は本当にすごかった。
食べ方は、なんていうかもう…咀嚼とかではなく、丸飲みといった方が正しい気がする。
「よかった。お口に合って」
思わず口元を緩ませ笑うと、なぜかアレンとラビは固まってしまった。
「わ、ご、ごめんなさい、笑っちゃって」
思わず謝ると、2人は首を横にブンブン振った。
「よかった。やっと笑ったさね」
「…え…?」
「メリッサは全然笑わない人なのかと思ってて…」
ラビはアレンの言葉に頷いている。
あ、そうか。
あの泣き声に気をとられて、全然笑ってなかったんだ。
「ありがとう…」
…この人たちなら、私の話を聞いてくれるかもしれない。
「それじゃあ、今回の怪奇現象について話しましょう」
「そうですね。メリッサにも声が聞こえるんですか?」
ぐ、と言葉に詰まる。
信じてくれるだろうか、私の馬鹿げた話を。
だけど…
きっと大丈夫。クロスのおじ様と同じ服を着ているから。
「…初めに声を聞いたのは…たぶん私だった」