第3章 響く音はひろがりとどく
「貴方が…最低な奴なのはわかった。」
ドン‼︎
女の殺気が強まって、衝撃が体に響く。
と同時に、視界から死神が消えた。
「いつまでそっちを向いてるの」
視界が不自然に揺らいだ後に、突如背後からかかる女の声。
血飛沫が上がり、躰が斬られている。
一瞬の出来事だった。
「ッギァァガァッ!」
躰の途中から尾まで、斬り落とされている。
流れ出た血は辺りに広がる。
女の手には刀があった。
「ここで貴方は倒さない。場所をかえます。」
その言葉を聞いた時、強い風に押し上げられていた。
「飄風牙突」
見えたのは此方に刀を突き出している女の姿。
重く苦しい強風で、躰が地面から引き剥がされる感覚がした。
じわりと感じる痛みと、裂かれた躰から漏れ出る体液の臭い。
そして動けずにいたひと息の間に起こった出来事への驚きと困惑。
頭の中に捻じ込まれたそれらが、恐怖として躰と意識に現れる。
何ガどうなってイる。
痛イ。
このまマじゃ、ナニも喰えないっ。