第3章 響く音はひろがりとどく
風をきって移動する。
交差点の銀杏の樹が見えるまではまだ距離がある。
行かなくてはいけないのだけど、足が止まってしまう。
朽木副隊長と話してから時間が経つが、まだ私の心は決心がついていなかった。
どうして石田さんがあんな事を言ったのか、たくさん考えた。
でも、思うことは私だってある。
だから伝えようと決めた。
避けられるだろうとわかっていても
このままではいけないのは感じている。
不安が無いわけではもちろんない。
でも、もう決めたから。
今夜、石田さんに会いに行こう。
一つ頷いた私は、再び千春ちゃんと待ち合わせ場所に足を向けた。