第2章 戸惑いこころ
副隊長に向き直った私は、頭を下げる。
顔を上げれば、嬉しそうなお顔が目の前に。
「お、そう呼ばれるのも久しいな!いつ以来だ?」
「十三番隊に入ってすぐですね。ずいぶんと前だと思います。」
浮竹隊長の名が彫られた石碑を見ながら私は答えた。
「その髪の結い方も、浮竹隊長が昔していたものと同じだな。」
「やっぱり憧れますからね。隊長にも………ルキアさんにも。」
照れくさいと思いながらも、横目でルキアさんを見ると…
にやにや にやにや すんごいにやにやした顔があった。
「っなんですかその顔! 締りがないですよ朽木副隊長‼︎」
「そんな事を言われては、仕方がないではないか。なあ?石津三席。」
ぐっと拳を握って、思い切り明後日の方向に顔を向けた私。
恥ずかしくて、でも嫌な気はしない。
副隊長と過ごす時間が私は好きなんだ。
気付いたら日だまりに手を置いていて
その温かさが心地良くて。
そんな日だまりに似ているんだ、この人は。
そう感じる時がある。
だからこの場にいて、来てくれるだろうこの人を私は待っていたのかもしれない。
ありがとうございます、本当に。
閉じた瞳を開けて、見上げた夜空は満月。
今度は、口には出さない。
さっき以上に締まりのない顔をするってわかってるから。