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BLEACH 叶わない願いをそれでも願う

第2章 戸惑いこころ


十三番隊舎内 雨乾堂


木々に囲まれ池の中に佇む小さな建物は
かつては浮竹隊長の寝所。


今は六角形型の木製の屋根はそのままに、
隊長の名を彫った石碑がたっている。

そこに、私はいる。


夜遅くの謁見に京楽隊長はびっくりしていたけど、報告の件で合点がいった顔をしていた。


ゆっくりしていきなよーって仰ってくださったから、その言葉に少しだけ甘えようと思う。



屋外のこの場所は夜風が吹いて、周りの木々を揺らす音が聞こえてくるだけ………でもなかった。



踏みしめる草の音に、近ずく気配。



「やはりここにおったか、石津。」

「………朽木副隊長。」


顔を上げた私が見たのは腰に手を当てて立つ副隊長の姿だった。

呆れたような、でも、気にかけてくださる瞳とかち合う。



「何故隊舎に来ぬのだ!
定期報告は総隊長だけにするものではないぞ。」


「久しぶりの謁見で緊張疲れしたんで、休んでからいこうと思ってたんです。すいません。」



謝りつつ副隊長を見ると、副隊長は此方をじっと見てひと言。


「それだけではないのだろう?石津がここにくる時は大抵、良くない事があった時だ。」


その言葉に、目を逸らしてしまう。
真っ直ぐに見てくる瞳が、どうしてか見れなかったから。

これじゃあ肯定しているのと同じだ。



腰を下ろした副隊長は徐に竹筒を手渡してくれた。


少し温かいそれを握って中を覗くと
緑茶が入っていた。


「少し肌寒いからな。飲むといい。」

「…………ありがとうございます」



私の言葉に微笑んでくれる。


ひと口飲めば、流れる暖かさが心地良くて。



意味もなく出た溜息で、会話は止まる。
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