第2章 戸惑いこころ
浦原さんに番傘を押しつけられた。
また雨が降ったら大変だから、だって。
本格的に悪寒とクシャミが出たから
アパートに戻って急いでシャワーを浴びる。
思ったよりも冷えていた体に内心笑える。
長い時間雨に濡れたままなら、当たり前だ。
風呂場から出て、髪を乾かし終えてひと息…つけなかった。
来客を知らせるチャイムが鳴る。
時計をみると18:05
訝りながらドアフォンのボタンを押すと
映った人は、井上さんだった。
部屋に招いて、コーヒーを入れる。
飲みながら話を聞く事にした。
「こんな時間にどうしたんだい?女の子が一人で危ないよ。」
「いやぁ、面目ない。実は、渡そうと持ってきたパン石田くんに渡せてなかったのを思い出したの。」
おずおずと袋をくれる彼女につい、ジト目を向けてしまう。
「いつも有難いよ。感謝もしてる。
でも今じゃなくても大丈夫だろう?」
「はい、仰る通りです…。」
僕の言葉にモジモジと答える井上さん。
何かあるのかと考えていると…
「石田くん、ごめん‼︎」
「へ………⁈」
いきなり、土下座をされる。
予想打にしない行動に僕は固まってしまった。