第2章 戸惑いこころ
髪を洗って、体を綺麗にして。
タイル張りの洗い場から檜の香る浴槽へ足をつける。
じぃんと湯の暖かさがゆっくり広がってきて
冷えていた体はほぐれていく。
ほうっと思わず息をつく。
髪から滴る水滴が顔から落ちて湯に波紋をつくる。
雨みたいだな
ぼんやりそんなことを思って目を閉じる。
『………君が、大事な友人と重なるんだ‼︎』
ギュッと寄った眉間
思い詰めた瞳
漸く振り絞った言葉
彼の言葉に驚いたし、動揺した。
でもそれ以上に--
「あの……大丈夫ですか実穂さん?寝ていませんか?」
控えめなノックの後に、雨ちゃんの声。
どうやら長湯をしすぎたようで心配をかけてしまったようだ。
「ごめん雨ちゃん。いま出ます!」
ざばっと湯船から出た私は
身体を拭いて浴衣をきて、居間に急いだ。