第9章 約束したから
「最後は石津自身が答えを出す日まで、いくらでも悩めばいい。」
「……はい」
茶渡さんをみれば、大丈夫だと目が語っていて。
そのどこか安心する様な視線にまずい………と思った時には既に遅く、3度目の涙がボロボロと溢れていた。
恥ずかしさと焦りで思わず彼に背を向けてしまった私が感じたのは、頭の違和感と視界に入る白。
これ……フェイスタオル……?
「バイトの予備で持ってたやつだ。使ってないから安心していいし、ハンカチ代わりにしてくれ。」
「茶渡さ……」
「もう、あまり泣かないでくれ。
気が気じゃ無くなる」
ぽんと、そんな言葉と共に大きな手が頭に触れる。
彼の言葉も行動も、優しさを伴って私の心に波紋を広げた。
戸惑いは確かにあったけど、ちゃんと感謝を伝えなくちゃ。
「………すいませんっ。
ありがとうございます、茶渡さん」
長い夜は、そうして更けていく。
彼女の心に、新しい思いを残してーー。
「ちゃんと洗って返しますね……タオル」
「そうしてくれると助かる。」