第9章 約束したから
ふわりと顔を撫でた風が消えた事で、砂粒が飛ばされるみたいに精神世界もほどけていく。
そして私は、閉じていた瞳を開ける。
その先は、地下勉強部屋へと戻ってきていた。
身形を整え、浦原さんに書置きを残す。
せっかく死神の姿に戻ったのだ。
このまま見廻りに出るとしよう。
空座第一高校
空座本町駅前
小野瀬川大橋
ぐるりと町内の見廻りを終えて、足休めにと大橋の塔に降り立つ。
幸い、虚討伐の司令指示も会敵することもなく済んだ。
ふゆりと吐息が出て、わずかに火照った体が落ち着いてくる。
全てではないけれど穏やかになった心は、私を前向きにしてくれた。
あんなに不安で怖かったのが、今では信じられないくらいだ。
ありがとう 風司。
落ち着いて、自分をかんがえる事が出来そうだ。