第9章 約束したから
悔しい気持ちがあったのは、謝りたかったのは、私だけじゃなかった。
同じだけ苦しんで、同じだけ挫けて。
同じだけ、また立ち上がるのを諦めたくない気持ちがあった。
強くなりたい、貴方と共に。
それには、チカラをつけるだけじゃなく、互いを信じて向き合う事も大切なんだ。
そんな気持ちに気付いたと同時に、感じた。
心がキュッとあたたかくなってくる。
信じれる存在がいると言う事の、なんて嬉しい事か。
さっきまでぐちゃぐちゃだった心は、消え去ったわけじゃないけれど、前を向いて行けるだけのチカラをもらえたから。
''ありが………"
でも、待って。
手を差し出しながら固まった私を見て、不思議顔になった貴方。
"なんだよ?''
"いや………貴方の名前をちゃんと呼んで、ありがとうって言いたかったなって。
それで、さ。
名前呼べないかわりに握手しても、いいかな…"
"それでアンタの気が
済むならいいけどよ"
申し訳ない気持ちと恥ずかしさも少しあった。
でもね。
貴方に言葉でちゃんと伝えたかったから。
重なった互いの手。
そこに感謝を込めて。
''何があっても、貴方自身が信じられなくなったとしても。
私は、それでも貴方を信じているから。"
"…………………おーよ"
信じてくれた貴方だから、今度は私が貴方の手を取れるように。
"ありがとう"
"………ああ"