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BLEACH 叶わない願いをそれでも願う

第9章 約束したから





一人きりになった部屋の中で、寝台に正座する私と、そっと布団に置かれた斬魄刀。




お茶のおかわりを準備して来るからと、ゆっくりと腰を上げて去ったあの人。




不思議な人だなあと思いつつも、気を取り直す。











善は急げだ。
答えを見つけにいこう。










ゆっくりと深呼吸をして、鞘ごと両掌で触れ握る。





























   



ふわりと降り立つ雲の上。

日の出前か或いは、日没後か。
暗い中にも薄く光る紫の色、橙色。





閉じた瞳を開けると、ふたつの光に輝く薄明の空を背にーー青年が立っていた。





































この空の世界に、彼に会いに行くのは何度目になるか。


初めて世界そのものを認識した時は、とにかく凄く驚いたのは記憶に新しい。


まだ片手で数えるくらいだが、少しずつお互いで話をするようになった。







……………なんて。









今までは、そんなありきたりな事でもぽろりぽろりと話せていたのに。












…………………今はただ。












名前を知らない彼の顔を見ただけで涙が溢れた。

胸が苦しくて。
ぼろぼろ、泣いた。











そして。













感情も溢れた。












"ふぇ……………っぐ、ご、ごめ……なさいっ"

"私、………悔しくてっ"

"貴方と一緒にっ強くなれてるって思ってた!
たくさん鍛錬して、毎日少しずつでも。
一緒に戦えてるって。"


"でも違った!
私はっ貴方がいなきゃ何も!何も……出来なくて!
ただ、這いつくばってただけ…"


"くやし………よっ!"










本当は、こんなーー泣き喚く様な事をするつもりは無かったのに。
弱くてごめん。
まだまだチカラをつけて、今の自分を変えて見せるから。

そう、伝えたかったのに。





















涙で視界は揺れていて






彼の顔は、見えなかった。




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