第9章 約束したから
打ちのめされた思いを吐き出した私に、目の前の人は、ぽつりと呟いた。
「………………そうか、君は、そんな風に思えるんだな。
ある意味ですごいと感じる。」
「自分に出来ること・そうじゃないことが、視れるんだからね。
人が恐怖や挫折にふれた時、崩れて立ち上がることが出来なくなる人もいる中で、それでも君は、向き合って立ち上がる為に一歩を踏み出そうとしている」
「君の心は、既に半分の答えを得ているはずだよ。
あとはゆっくりでいい。
もうひとつの存在と答えを見出すんだ。」
言葉と共に渡された、私の斬魄刀。
「あ…………」
「君に届けて欲しいって頼まれてね。」
我武者羅に投げ放ってしまって、さらには気絶してしまった私はきっと迷惑だったに違いない。
ますます重くなる心とは裏腹に、安心させるみたいな笑顔があって、なんと応えたらいいのかわからなかった。
目の前の人の言葉は、凛とした響きの中でも確信を突いていたから。
どんなに悩んでも、最後は自分の心が見つけなければならないものがあるのだと。
「…………出来るでしょうか」
思わず、俯いてしまう。
心は重くて、ぐるぐるしていた。
そっと大きな手が、安心させてくれるみたいに頭を撫でてくれた。
釣られる様にして顔をあげると、優しい色の滲む瞳とぶつかる。
そして。
「君自身を信じる事が出来れば、きっとだ」