• テキストサイズ

BLEACH 叶わない願いをそれでも願う

第8章 鈴音の再会




アパートに辿り着いて、諸々の寝る支度を済ませた。







勉強をしなければと思うのに、握ったペンはなかなか動かなくて。

理由なんて、はっきりしている。







石津さんの様子がーー少しだけ変だった事と、それを隠している事。









言いたくない事を無理に聞こうとは思わないけれど、商店までの帰りの様子を思うと……ただ疲れが溜まっているわけじゃ無さそうだった。





どこか辛そうな瞳が、気になったんだ。








本当なら無理をしないでほしい・頼ってほしいと、伝えたかった。


でも、僕らが無理を強いてしまっている以上、言える訳がないとも……思う。

それが悔しくて、やり切れなかった。




どこか戸惑って困った様な石津さんの表情を見て、そんな顔をさせたい訳じゃないと罪悪感すら抱いた。





だから代わりに、番号を渡した。
















『何かあったら、遠慮しないでかけて。


そしたら必ず………っ………行くから』





その後に見れた、石津さんの笑顔。
それだけで、やって良かったと思えた。






























「………………………………っ!」



今思い出しても、顔に熱が広がるのがわかる。

誰も見ていないが、掌で咄嗟にその熱を隠す。



我ながら恥ずかしい事を口にしてしまったけど、紛れもなく………本心だったから。








      出来ることを、する。

        力になる。










その想いだけは、揺るぎなく心にもって。



だけど今は、自分の事も確実にしていかなくてはならない。





ふぅ〜と深呼吸をして、落ち着いた気持ちの中でペンをノートと参考書に走らせた。





































「そう言えば………………」

はたと、唐突に頭に浮かんだ事により手をスマホに伸ばすのは、それから1時間後の事。

/ 431ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp