第2章 戸惑いこころ
PM12:41
昼休みの時間が始まる。
「お昼を一緒にですか?」
「そ、石津さんと仲良くしたいって、
私らと織姫のお願いを叶える為の第一歩ってね。」
「ダメかな?」
「いや、嬉しいですよ!
ただ昼休みと同時に教室からの移動で
状況が飲み込めてなくて……。」
有沢さんに腕を引かれ、井上さんに背を押されて私はどこに行くのか。
かれこれ5分位そんな状態だ。
ふと、思う。
有沢さんも井上さんも、
私と仲良くしたいと思ってくれていたんだ。
その事が、素直に嬉しい。
今は正直戸惑ってる部分が大きいけれど。
そんなふうに思っていると、ようやく目的地らしい。
有沢さんの足が止まり、後ろの井上さんも私の隣に並んだ。
2人の笑顔に自然と私も笑顔になる。
「楽しい時間にしようね、石津さん!」
「はい!」
その言葉で開かれる扉の向こうは……屋上。
眩しい光で細めた目を広げれば
青い空が広がっていた。
「あ、来たみたいだ。おーい!こっちだよ」
その声の方に顔を向けると、人が沢山いた。
黒崎さんとまだ知らない方が三人。
「あの、これは?」
まさか他にも人がいると思わずに、ちょっとだけ気後れしてしまった。
「ん?織姫や私らって言わなかった?」
「どうせなら、みんなも誘おうって事にしたんだ。名付けて石津さんと仲良くなりたい会です!」
有沢さんとすごい笑顔で親指をたてる井上さんの姿に、敵わないなぁと思ってしまう。
「………いいから、お前らも座れよ。」
黒崎さんの言葉に、私たちは腰を下ろした。