第8章 鈴音の再会
私は、享楽総隊長から許可を得て短期間だがソウルソサエティへと戻っていた。
現世では、朽木副隊長が私の代わりを務めてくださっている。
月例報告を兼ねて10日間だけの滞在で、今日はその最終日。
お世話になったあの方には、やはり挨拶はしていかなくては。
………………いらんって言うかもしれないけど。
目的の部屋に着いた私は、声をかけた。
「十三番隊所属石津実穂、隊長に御目通りをお願いしたく参りました。」
「来たか、入れ」
からりと開いた障子の向こうには、ずらりと
鎮座した黒装束の隊列。
一番奥の上座には、腰を下ろし書類に目を通している見知った顔がいた。
砕蜂隊長、その人だ。
私は、二番隊舎を訪れていた。