第7章 その日 口火を切る
地下勉強部屋で盛大に悲鳴を響かせ、あげく大笑いした私と副隊長は湯船に身を沈めている。
「すいません副隊長、笑いのツボから抜けませんでした…」
「私も同じだ。
それに隊内じゃないんだ、普通に呼んでいいぞ」
「………ルキアさん」
朽木副隊長は上官としての顔から、親しい友人としての顔になる。
真央霊術院生時代の先輩後輩にあたり、合同演習を共に経験する事で知り合った私達。
私が護廷隊に入隊してから実に30年ぶりに、今度は上官と部下として再会したのだ。
昔からの癖を知られているからか、はたまた面倒見がいいからか、話すつもりはなかったのに、この人に悩みを打ち明ける事が私は多々ある。
………………いや、訂正。
聞いて欲しくて、ルキアさんを待っていると来てくれるこの人に、聞き上手なこの人に話している図式。
恋次さんも混ざって長話の末に、寝こけて浮竹隊長に心配された事もあったっけ。
お前らなんだか姉妹みたいだなって言われた時は、満更ではなくひとり嬉しく思っていたのは………内緒。
とどのつまり、ルキアさんは私にとっての心の拠り所なんだ。