第2章 戸惑いこころ
踏切を越えて続く通学路をひたすら歩く俺達は、ふと気になる事を聞いてみた。
「石田とは、上手くやれてるか?」
「それは……どうでしょう。話しかけ辛いなって。
挨拶したら応えてくれますよ。
無関心な方じゃないのはちょっとわかりました。
これがあってすごく助かりましたから。」
紙袋の中の青いファイルにはきっと教科書のコピーが沢山入っているんだろう。
「ものすっっごい最低限の会話しかしてないのかよ……。
まあ、あいつは変なとこお節介だからな。
揚げ足取るは、無駄に頭いいわで気にくわねぇ。
ただ……いいタイミングで助けるのは、石田らしい」
「お二人の仲が良いのは今のでわかりました。」
「なんでそうなるんだよ!」
心底、嫌そうに顔を顰めた俺を
石津はやっぱり可笑しそうに笑った。
視線を空に向けて石津は言った。
「このお礼をしたいと思うんです。」
「テキトーにしとけよ、礼なんて。」
「そうします。」
チラッと見た顔は優しげで、俺は
どんな形にせよ上手くいけばいいと思った。
そんな会話をして俺たちは分かれた。
あいつに関わる気はないと、石田は言ってた。
本人は気付いてるか知らないがピリピリしてる。
眉間にシワも寄ってた。
でも、朝の様子を見てれば
気がない、なんて側から見たら笑えるくらい
気にしてるじゃねーかって俺は思った。
チャドも、なんか石田が変だって言ってたっけ。
よくわかんねー。
あいつは何考えてんだか。