第7章 その日 口火を切る
「浦原喜助と言う男を知っているのならばそんな言葉は出てこないと思うがネ………」
「やっぱり………そう思うかい」
「口に出せば私の舌が腐りそうだが
あえて言おう。
奴は、初代技術開発局の局長だ。
そんな男が、馬鹿でも捻れるひとつの仮説を見逃す筈は無いだろうネ」
「あえて口にはしなかった………と?」
「はてね?奴の心の内など知りたくも見たくもないヨ!総隊長殿はワタシの優秀な脳味噌までも腐らせたいのかネ?」
「涅隊長だから聞いたんじゃないの…………つれないなぁ」
「ならば四楓院夜一に聞く事だヨ。
ワタシは忙しい!
これで失礼させてもらうヨ」
バタン!と閉められた扉に耳を塞ぎながらも
思わず出てしまった溜息に苦笑う。
仕方がないし、誰もいない今なら許されるだろう。
ソウルソサエティへと戻った京楽は
ある人物を訪ねて十二番隊舎に足を運んでいた。
とゆうのも、京楽もルキアと同じ違和感を覚えた事で真意の程を探りにきたのだ。
辛辣な言葉に、特徴的な話口調。
十二番隊隊長にして二代目技術開発局長
涅マユリその人のところへ。
「相変わらずなんだね………まったく。
それにしても、これ以上よくない事が起きなきゃいいけどなぁ。
山ジィみたいに毅然となんて、僕はできないんだよ」
所詮、ぼやきなのだ。
大戦の後も、コッチはバタバタ続きだったし
事が事だったから、内心気にかけて現世に足を運んでみたら雲行きが怪しいときた。
彼ならば何か聴けるかと思ったが、これといった収穫はないしかえって疑問が湧いてきてしまう始末。
今は、最悪にならない様に手助け出来る準備でもするかなぁ。
「さて………沖牙くんに熱い茶でも淹れてもらって、七緒ちゃんの報告聞きに行くか」
ぱさりと羽織を翻しながら、京楽は十二番隊舎を後にした。