第6章 手をのばすは夢の中
「元気になってよかったですね、石津さん!いや〜安心しましたっ」
「お騒がせしてすいませんでした、みなさん」
「別に謝ることじゃねーだろ。俺たち全員でやってこのザマなんだ。あんまり気負うなよ」
「黒崎もそう言ってるんだ、本当に気にしなくていいんだよ」
「………ありがとうございます」
「そんじゃ、労いはまたゆっくりするとしてですね、先に話しちゃいましょーか」
パチンと扇子を畳んだ浦原さんが、本題をと話出す。
「石津さんには悪いと思いましたが、此方側で分かったことを端的にですが、京楽総隊長には報告をしました。
戦いの後に残った卵の様な物体の破片を偶然見つけて、アタシで出来うる限り調べてみたんです」
「………それで、あれは一体なんだったんですか?」
「ざっくりと言ってしまえば、あれは虚と変わらないものですね」
「虚⁈………あんな風体のやつがか?」
「だから、ざっくりとって言ったんですよ。戦ってアタシが知り得た事は、あの卵の殻の様なものは、虚の仮面と遜色無いものでした。そしてそれは、損傷すれば他の虚を喰べれば元に戻る事。殻の内側はおそらく本体の様なものでしょうね」
「喰べれば元に…戻る?実際にみたんですか?」
「はい。貴方が縛道で抑えていた幾つかの虚を実際に喰らってました。触手を使ってね」
「待てよっ!俺たちが来た時にはそんな虚は殆どいなかったぞ」
「鬼道というのは術者が霊圧を放出できない状況になれば消滅するもんなんス。
アタシらが使う斬魄刀もチカラが無くなれば元に戻りますからね」
「すいません、私……確かに気を失いました」
「石津さんが悪いわけじゃ無い。
問題は、アレがいったい何なのかを知らなくてはなりません。ただの虚ではないのは確かだ。あんな意味の分からない姿は未知なるものっスからね」
「今は涅隊長にも依頼して解析をお願いしてるんで、詳細はまた石津さんも報告する時にアタシも立ち会って聞きますよ」
「………………はい。わかりました」
結局、疑問や問題がいくつも出てきたけれど他の霊魂や一般人には被害が無かったのは、不幸中の幸いだと思う。
今は、ソウルソサエティからの連絡を待ちながら、地道に任務をこなしていくしかないのだ。