第6章 手をのばすは夢の中
目が醒めると、私は橙色のあたたかい光の中にいて、井上さんと視線がぶつかる。
「良かった石津さん…!目が覚めたんだねっ」
「…………あの後どうなりました?石田さんや浦原さんは?」
「落ち着け石津……。みんな大丈夫だ。
今居ない理由は、ソウルソサエティに報告してくれてるんだ」
「茶渡さん…」
「もう少しで霊圧も回復完了だから、ゆっくりしてね」
「ありがとう…ございます、お二人共」
しばらくして、治療が完了した私は客間へ移動しようとしたのだが、二人に全力で止められた為に、部屋でみなさんが来るのを待つ事になった。
井上さんが呼びに行った事で、茶渡さんと私は、部屋に残る事に。
「また無理をしたんだな、石津」
「そう………でしょうか。途中からはよく憶えてないんです」
「俺たちが駆けつけた時には石津も石田も、傷だらけだったんだ」
「…………………」
「チカラを出しすぎたのか、意識のないまま戦っていきなり倒れたんだ」
「………迷惑かけてばかりですね、私」
「悪いと思うなら、無理はするな。
そばで心配している奴が居るってことをもう少し、石津はわからないとな」
「えっ…………?」
なんて答えていいのか分からずにいると、茶渡さんのひと言で思わず顔をあげる。
ふっと優しい笑顔があって、彼はそのまま言葉を続けた。
「頑張りすぎは良くないって話だ。
一人だけで戦いなんてしなくていいし、俺達仲間がいる。
………もっと頼ればいい」
「………はい、ありがとうございます」
まさかそんな風に言ってもらえるとは思わなくて、絞り出した感謝の言葉がどこかぎごちなく聞こえてないか、内心私は心配した。
だって………なんだか。
いや。もともと気遣いのある優しい人だから、これが普通………なんだろう。
少しだけ………こそばゆく思ってしまう。
でもその言葉は、私に気付かせてくれた。
仲間がいてくれるという、大事なことを。
そして皆さんが部屋へと集まり、夕方の一件の話になる。