第6章 手をのばすは夢の中
朦朧とする意識。
閉じることが出来ない目蓋や、戻らない体の感覚。
必死で体内を侵す毒を留めること、そして虚に放った鬼道を保つことだけにチカラを絞っていた。
でも、それが仇となり出血を抑えることを滞らせる。
そんな中で私は、石田さんの声や霊圧の乱れ、浦原さんの霊圧を微かにだが感じた。
『………………口………開けれ………な?』
くち…………開け…る?
耳が拾った音に従うように、力の限り口をこじ開けた。
そのあと、聞こえた。
『………………ごめん』
なに? ………何の謝罪?
さっと視界を覆う誰かの手と、何かの暖かさを感じながら、暗い世界に私は落ちた。