第6章 手をのばすは夢の中
暗闇の中 響く鳥の囀り
姿は見えないけど いる事はわかる
"何か伝えたいことがあるの?"
声を掛けて 聞いてみる
ふぅと溜息が出た
どうせまた 囀る鳴き声だけで
この夢は醒めるんだろう
そんなことを考えて
予想は裏切られ 小さな存在が現れた
一羽の蒼い鳥
"初めて顔を見せてくれたね"
嬉しくて声を掛けた
でも 囀るだけで
鳥は何も応えてはくれない
触ってみたくて 私は
手を伸ばしてみた
"チュン………"
やけに耳に響いた囀りで、私は夢から醒めた。
目を擦りながら、今しがたの夢を思い出す。
今まで見えなかった鳥が、初めて姿を見せてくれた。
何か意味がある気がするのだ。
夢には意味があると言うから。
それにしても、綺麗な蒼い鳥だったなと
そんな思いがよぎって、欠伸を噛み殺した。
いろいろ考えたかったが、再び訪れた睡魔に従って私は意識を手放した。