第5章 サイドストーリー *ふたつめの贈り物*
でも、次の瞬間に彼女の顔はジト目に変わって、僕は困惑する事になる。
「しかし!私は貴方に対して許せない事がある。実穂様に酷いことを言った事は忘れてません!」
「それは………今は関係ないんじゃないかな」
「そうだとしても、私は気にしてます」
今度は鋭い瞳で見てくる彼女に、僕は逸らさず見つめ返して答えた。
「その事に関しては、ちゃんと石津さんに謝罪してある。
僕自身も失礼だったと自覚していたからね。君にも不快な思いをさせたなら、謝るよ。ごめん」
「………あの人が許したのなら、私がとやかく言う資格はない。失言でした。でもまた何かあったら貴方を許しません!」
「ああ………大丈夫だよ」
念を押された話が途切れて、互いに無言になる。でも、気まずさはそこには無くて。
腕を組みながら、みんなの到着を待つ。
僕を見ていたモネさんの目が嫌に厳しかったのは、そうゆうことなのかと合点がいく。
あの時の会話を聞かれていたのは驚いたが、僕は石津さんに以前の態度をとるつもりは微塵もない。
ひたむきに頑張る姿や、彼女の気持ちを知れたからだろう。
仲間だと、ちゃんと思えているから。
暫くすると、石津さんと茶渡くんの珍しい組合せが到着する。