第2章 戸惑いこころ
やはりと言うか、なんとゆうか。
茶渡くんの予想は見事的中した。
「石津実穂です。
慣れるまで時間がかかるかと思いますが、
よろしくお願いします。」
白い夏制服のカーディガンに
半袖のワイシャツ、グレーのスカート姿で
昨日と同じに挨拶をする彼女。
「よーし。ホームルームは席替えでもするか!
転校生もいるしこれから受験だテストだってめんどい事ばっかりだし、今のうちに楽しいことしとこうな。」
「「受験をめんどいって言える担任は
あんただけだよ、先生…。」」
担任の越智先生のまさかの一声にクラスの全員がそう思った。
そうして始まった、席替え。
いままでの席は割と気に入っていた。
僕もしぶしぶ引いたくじは、
窓側1番後ろの席の番号札。
前にはなんと井上さんだ。
賑やかになるなぁ。
黒崎あたりと一緒じゃなくて良かった。
「移動も済んだな。んじゃ、転校生の席は…
うーん、石田の隣でいっか。
生徒会長だしいろいろ教えてやればいいしな。」
「え…。」
僕の呟きに、彼女がこっちを見るのがわかる。
先生の声に耳を疑った。きっとなんの気なしに発した言葉なんだろう。
でも、僕にとっては一大事だ。
転校生って。
じゃあ彼女にくじを引かせなかったのは
そうゆう事なのか。
欠席者だっていたのに、
わざわざ僕の隣にするんだ。
面倒みろって事なのか。
こっちから関わらなければ大丈夫だと思ったのに。
まさか向こうから来るなんて。
思わず頭を抱えたくなったが、
彼女に悪気はないんだし仕方がない。
先生は一度決めたら通す人だ。諦めよう。
「わかりました。」
ため息混じりに眼鏡のブリッジを直す。
隣に座った彼女の顔は見ずにいた。
僕にとっては単なる隣の席のクラスメイトなんだ。
それ以外の何でもない。
必要最低限しか関わらない。