第4章 過ぎゆく秋空の日々
ひと段落がついてほっとひと息ついた時、不意に鳴った腹の虫。
「「「………」」」
「す、すいません…」
音の場所は石津さんからしていて、思わず生温かい視線を送ってしまった。
それに耐えられなかったのか、ゆっくり俯いてしまう彼女。
いろいろ言ってしまって手間、彼女なりに構えていたのかもしれない。
申し訳なく思ったし、微妙な空気を変えるために、助け舟を僕は出すことにした。
「思えば、結構時間経ってたね。ご飯食べて行くかい?」
「少しだけ、何かお腹に入れたいです…」
おずおずと答えた彼女に、黒崎と井上さんが続く。
「俺はドリンクバーでいいや。遊子の晩飯が家にあるだろうしな」
「私は食べようかな。此処のオムライス美味しいって人気なんだって!」
「じゃあ、それぞれ決まったら注文しようか」
数分して、決まったメニューを頼んだ。
全員がドリンクバーを頼んだことで、井上さんと彼女は、楽しそうにドリンクを選びに行っている。