第1章 出会い
そこまで櫻井に話すと、急に怒りが込み上げてきて、机に強く拳を叩きつけた。
「まじ、ありえねぇーーーし!!!」
「あはははは!」
ガン切れの俺を見て櫻井が盛大に笑った。
「なるほどね~、わかりますよ?俺は。」
「大変だね~、過保護パパさんも。」
「だろ?俺男なのにさ、ほんとうぜぇ...わ…」
んん??
そこまで言ってようやく櫻井の声じゃなのに気づいて
俺の横にいつの間にか座っているそいつらを二度見してしまった。
「うぉーーーっっっ!!なんだ!?なんでお前らいんだよ!!?」
「っっ!!!びっくりした~。ちょっと、急に大声出さないでくださいよ!」
二宮が体をビクッとさせって俺に愚痴った。
「ご、ごめん…。いや、そうじゃなくて!なんでいるの!?てか、いつ来たの!?」
「あは、松潤ってば面白いね~。ふふ、ナイスリアクション!」
「まつ…じゅん…?」
「そそ!松潤襲われてないかなぁって思って来たの!」
相葉が太陽みたいな笑顔で言った。
二宮はそんなハイテンションの相葉を冷めた目で見遣ってから俺の方を向いた。
「来たのは随分前ですよ。潤くん全然気づいてないんだからぁ~。」
「あぁ、そう…」
「それじゃあ、あの松本家の一人息子なんだ?」
「うん、まぁね。」
「じゃあそこのニノと一緒だ。」
櫻井はそう言って隣の二宮を指さした。
「ニノ?あぁ、そうなんだ。二宮さんもどこかの御曹司?」
「御曹司というかまぁ、ニノテンドーていうゲーム会社知らない?あれだよ。
…というか、二宮さんは堅いからやめて。」
「え?ニノテンドーの!?俺めっちゃ好き!
えっと…ニ、ニノは、じゃあそこの御曹司で、将来右腕になる『忍び』を探すためにこの学園にいるだ?」
「そうだよ。ていっても俺は、中学の頃からこの学園にいるからもう見つけてるけどね。」
「あ、そうなんだ。どんな人なわけ?」
「…あ…ばさん。」
「ん?ごめん、なんて?」
急にボソボソと話すから聞き取れなくて、俺は聞き返した。
顔が赤い気がするのは気のせいか?
「あいばさん…」