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御曹司と忍び 【気象系BL】

第1章 出会い



「伊賀伝統学園は将来有力者の右腕となる『忍び』を養成する学園だ。」


「は…?何言ってんだよ、父さん。時代錯誤にもほどがあるだろ!」

『忍び』って…つまり忍者のことだよな?

ありえねぇし…。
忍者なんてこのご時世いないだろ?


「大企業の一族をはじめ政治家など有力者は『忍び』を側近として召し抱えるのが習わしだ。力のある『忍び』に主として認められることがそのまま、世間の評価となる。」

そう言うと、さっと指を自分の執事である大野に向けて指した。


「この大野も青家と呼ばれる忍び一族の頭領だ。」

大野が頭をさげる。


「ふ〜ん。て、え?えええぇぇぇぇえ!!!大野は執事じゃないの!!??」

「もちろん執事でもあるが同時に私を守る『忍び』でもある。」


この大野は、俺が物心ついた頃から既に父に従えていた者で、いつも父の隣にいる。

料理も作り、食べる時も傍について、父の書斎には父と彼以外、この俺でも入れない。

他の護衛や、召使いなどとは明らかに扱いが違うな、とは思ていたが、『忍び』だったとは思はなかった。


てかすぐ傍に忍者いたのかよ!!


コホンっと父さんが咳払いをして話を続ける。


「学園にはお前のように将来自分の右腕となる『忍び』を選ぶために入学してくる御曹司やご令嬢が沢山いるだろう…

お前は伊賀伝統学園で、こいつこそは…と思える『忍び』を見つけてきなさい。卒業までに潤がそれを見つけることが出来たら、潤を一人前と見なしお前の言い分を聞こう。」


「もし、見つけられなかったら?」


俺がそう聞くと父さんはニッコリと笑って言った。


「一生パパの言うことに従って貰おうかな。」
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