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御曹司と忍び 【気象系BL】

第1章 出会い



「あっ、ごめんなさい。俺は、松本潤です。」

挨拶をまだしていなかったことに気づいて、慌てて口を開いた。


「いえ、こちらこそ…。あの、一年生?」

「はい。高校から入ります。」

「そうなんだ。通りで見ない顔だなって思いましたよ。僕らも一年生です。よろしくお願いします。」


二宮がそう言ってニッコリと笑った。

その瞬間、周りがキャッと湧く。

え?と周りを見ると何人かの女の子たちが立ち止まってこちらをチラチラ見ている。

「今の見た?」
「二宮さん笑った!」
「可愛いーー!」

そんな声が俺の耳にも届いた。

まぁわからなくもない。物凄く可愛い笑顔だったから。


「あの子誰?」
「高校から入った新しい子かな?」


その声が俺の方にも向けられて、ドキッとする。


すかさず二宮が口を開いた。

「そろそろ、教室行きましょうか。」



ふぅ…俺、どこか変なのかな?

さっきから周りの視線が気になって仕方がない。

みんながチラチラと俺を見てくる。気がする…。


俺は精一杯気づかないふりをしながら自分の席に座った。

生憎、さっきの二宮たちとは同じクラスになれなかった。

でも、俺の席順は最高で、窓側の一番後ろだ。


外を眺めるとちょうど校門が見える。


流石…伊賀っていうだけあるなぁとは思う。

ヘンな服を着ている者、腰のあたりに忍者が使いそうな小刀みたいなものを忍ばせている者…


変なところに入れられたなぁ…


そんなことを考えていると、前の席に男の子が座り、
後ろを振り返って俺を見た。
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