第1章 出会い
潤said
伊賀伝統学園って…いかにもだな、おい!
はぁ…どうして俺がこんなところに…
「おい!!危ねぇー!!」
ん?
ドーーーーン!!!
「い、いてぇ…」
いきなり後ろから体当たりを受けて、ぼーっと歩いていた俺は頭から地面に突っ込んだ。
「いったーーい!!あ、ごめん、大丈夫?」
いきなり俺にぶつかってきた男の子が、心配そうに俺の顔を覗き込んだ。
「あ、いや。こちらこそぼーっとしてて…ごめんなさい。」
と俺が言い終わるが早いか、そい子の後ろから一人の男の子が走ってきて、そい子の頭をポカっと叩いた。
「もう、なにやってんですか!だから、はしゃぐなって言ったでしょ!!?
すみません。痛かったでしょ?大丈夫ですか?」
その子は俺の方を向くと、そっと手を差し出してくれた。
俺はしっかりその手を取って立ち上がりお礼を言った。
横で体当たりてきた男の子も素早く立ち上がって、手を差し出してくれた男の子の隣に立った。
「わぉ!かず!この子超可愛い!!」
体当たりしてきた男の子が俺の顔を見てビックリした顔をした声をあげた。
”かず”と呼ばれた男の子も一瞬ビックリした顔をしたけど、すぐに可愛いらしい笑顔を向けてくれた。
「さっきはこのバカがごめんね?俺、二宮和也って言います。このバカは相葉雅紀です。」
「ちょっと!バカバカ言わないでよ!」
二宮の声にかぶせるように相葉が声をあげる。
「もう、ほんとうるさいよ!」
「バカバカ言うからでしょ!?」
ふふふ、仲いいな。
二人のやり取りについつい笑ってしまった俺。
そんな俺を見て二人がポカーンっと口を開けて俺を見た。