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御曹司と忍び 【気象系BL】

第1章 出会い



櫻井said

あ、消えた…。


ダーーーンッッ!!!

「おおのぉぉぉぉ!!!!」

智くんが潤の腕を掴んで消えた直後、

教室の扉が盛大に空き、我らが先生こと松岡先生の罵声が教室中に響いた。


シーーーンとなる教室。


「……大野はどぅおこいったあぁぁ!!」

再び罵声が飛ぶ。


なまはげみたいに鋭い目が、教室中をギロリと目が動き、最後に教卓の上で立ちすくんでいる先生を映した。


「おい若造!お前、大野ここにいだろ!?」

「は、はい!先程……」


真っ青な顔で先生が答えるけど声が小さすぎて全く何言ってるかわからない。


「もういい!櫻井!!大野は!?」


松岡先生がこちらを向いた。


「はい、先程こちらにいました。

ただ、先生の気配を感じたのか、先生が来られる0.1秒前に消えました。

今はどこにいるかわかりません。」


「くそっ、逃げ足だけは早い。」

そうボソッ吐くと、礼を言い残して松岡先生も消えた。


松岡先生は毎年智くんの担任の先生で、
この道は短いが、生徒から最も慕われている先生だ。


この忍び界には青家、赤家、緑家、闇家、白家の五つの部族で構成されている。

あ、俺は一応赤家の頭領の息子だぞ!


松岡先生はその中でも緑家の者で、NO.2の実力の姓に属する。

まぁNO.1である頭領は雅紀の父に当たるんだけどね。


松岡の姓の中でも、松岡先生は頭領に一目置かれてるだけあってその実力は確かなものだ。

まぁ智くんでさえ唯一争いたくない相手だろう。


それでも、面倒みがとても良い人で、雅紀や智くんは「松兄」って呼んで慕っている。


実に人望の厚い人である。


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