第9章 甘え 【女ヶ島へ】
「いつまでココにいるつもりだ」
夜も更けるまで話し込んでいた二人のもとにローが歩み寄る。
「邪魔をするな、男。そなた、部屋がないなら わらわの船で過ごされよ」
「そうはいかねェな。コイツはおれの『患者』だ」
ローに首根っこを捕まえられるアルコ。
「でもロー。気候もいいし、私なら────」
そう言いかけた途中で、ローの能力によって一瞬にして消える二人。
「不器用そうな男じゃ」
潜水艦の甲板に残されたハンコックは 独りごちた。
*
潜水艦内
船長室
「この部屋を使え」
「…………ありがとう」
ローは、いつもやり方は強引だが、いつも『本当は』優しい。アルコは、素直に礼を言うが、なかなか部屋から出ていかないローをいぶかしむ。終いには、そうそうにベッドに倒れ込むように横になるローにさすがにツッコまざるを得ない。
「え、使わせてくれるんでしょ」
「とっとと休め。おれは疲れてる」
「…………」
(凄い大変なオペだったんだろうな、そりゃ疲れるよね)
アルコはグローブを外し、明かり暗くしてソファに座り、そのままコテンと横に上半身だけを横たえた。