第30章 in the fog 【後編】
「ドンキホーテ・ドフラミンゴの目的は…、この屋敷の息子を始末することだったみたい」
「そうか…、なら目的は果たされた…『ガス爆発によって』。そういう“記憶”にしろ」
「わかったわ、カタクリ兄さん」
プリンがドフラミンゴの頭から取り出したフィルムを眺め、それを切り取ったり貼りつけたりしている。その光景に、ローとアルコは目を疑った。
「“編集(エディット)”!」
「コイツもドンキホーテ・ドフラミンゴの配下だ」
「ふぅ~…、大仕事ね」
カタクリ兄さんと呼ばれた長身の男は、資料のような紙の束を捲(めく)っている。プリンは今度はラオGに近づき、ドフラミンゴ同様に頭からフィルムを取り出す。
「プリン…?」
「知ってるのか、アイツらを」
ローは困惑しながら、アルコに問いかけた。
「ええ…、あの女の子の方は。でも、私の知っているプリンは…」
可愛くて
腕の良い パティシエで ───
でも、何か“裏”がありそうな女の子
これが 彼女の“裏”の顔なの…?
何か能力を使って
記憶…を、改竄(かいざん)しているの?
「油断するな」
ローはアルコにそう声をかけた。
彼らは敵なのか、味方なのか
奇(く)しくも、ドフラミンゴの執拗な攻撃や執着から免れることができた。
好機とも言えるこの状況で、ローは警戒しながらも、庭に歩みを進めた。アルコも、ローの後に続く。