第29章 in the fog 【前編】
その後、作るお菓子について相談した。
「プリン様はチョコレート作りのプロフェッショナルじゃよ」
二人に勧められるままに、チョコチップマフィンを作ることになった。
チョコチップに使うチョコレートの試作品を味見させてもらうと、アルコの不安は一気に吹き飛んだ。
「うわっ! 甘っい~…、それでいて深い…! こんなに美味しいチョコレート、食べたことない!! ………幸せ…」
感激を素直に口にすると、プリンは再び照れつつも嬉しそうに笑った。
(コレならお菓子を作ったことがない私でも、美味しいものが作れそう…!)
アルコは突然の依頼を受け入れてくれたオーナーとプリンに改めて礼を言った。
3日後の祭りの前夜祭が始まる日の午後に 再び来店する時間を確認して、その日は店を後にした。