第28章 甘いもの
近くにいたような気配は感じなかったから、きっと茂みの奥の遠くにいたんだろう、…たぶん
幸いランプを消していて暗かったし、ハッキリ見られた訳じゃないだろう、…たぶん
それに あの体位なら背中しかみられてないハズ…、たぶん
ていうか、もう都合良く開き直るしかない
暗かったとはいえ、野外でなんて…。我ながら なんて大胆なことをしてしまったんだ、とやはり後悔する。
それだけ 我慢できなかったってことか
…いよいよ ヤバいかな
アルコは自嘲気味に苦笑いを浮かべた。
バラバラにされた男は、仲間に手伝ってもらいながら身体のパーツ組み立てているが、ローがその一部を遠くに蹴り飛ばした。
「しかし、なんで 鶏…?」
ローをみてそう つぶやいたアルコに答えたのは、隣に立っていた筋肉質の大きな男だった。
「そりゃ、お嬢ちゃん。あの兄ちゃんは、卵が欲しかったんだろ。嬢ちゃんが言ったんじゃねぇか、『パンケーキが食べたい』って」
「そういえば言ったけど…、なんで それ知ってるの?」
「………」
アルコは その男もローの前に蹴り出した。
「ロー、コイツも。お願い」
「わかった」
「待て! 暗くてなんもみえてねぇし! 声だけ、声だけ!! そもそも、あんなとこで おっ始(ぱじ)める お前らが悪い!!」
バラバラの身体のパーツはあっという間に2倍に増えた。