第7章 鏡
翌日の夕方。
甲板で海風に向かって竪琴を奏でていると、陸の方からワイワイと賑やかな声が聞こえてきた。
みると、一行がたくさんの荷物を抱えて帰ってきた。
それに気づいたアルコは革のロンググローブを着けて、甲板の柵に肘をついた。上からみていると、食料を抱えるアリの行列のようだとアルコは笑って見ていた。
大きな丸い布袋を肩に担いでいるクルー達。
ひときわ目立っていたのは、楕円形の鏡がついたアンティーク調のドレッサーを担いでいるウニとベポ。鏡が夕日を反射して、2人の表情と同じくキラキラと嬉しそうに揺れている。
それはアルコが寝起きしている処置室の隅に運び込まれた。
「美味いモノも いーっぱい買ってきたぞ!」
甲板に食べ物や酒、果物が乱雑に広げられ、ジャンバールとアルコの歓迎会と称した宴が開催された。
ジャンバールは昨夜も大量に飲まされたようで、少しうんざりしつつも嬉しそうだ。
宴の最中、クルーにせがまれてアルコは竪琴を弾いた。
フラメンコ調の短い音をリズミカルに繋げた曲で、何人かの陽気なクルー達がでたらめに踊ったり、酒瓶で床を叩いてリズムをとったりした。