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RUMBLE 【OP 原作沿い長編】

第28章 甘いもの



ローは船上の喧騒を気にも止めない様子で船の縁に立ち、まだ遠くに見える島を望む。アルコも身軽にその隣に飛び上がり、竪琴から大剣を抜いた。

「アルコ、威嚇だけ頼む。船は壊すなよ。ヤツらが自力で逃げられなくなるのは 面倒だ」

「了解、“キャプテン”」

アルコの振りかぶりとともに、ローは“ROOM”の範囲をぐんぐん広げていく。



遠いな…

この距離


でも、ローも力をつけてる

私だって……!




弧を描くように剣を振り上げ、遠くの船を見据える。


波に揺れる足場


そうか……

『目標物が遠くて小さい』

『細かくて繊細な剣技』と同じだ


アルコは波のリズムを身体で捉えながら、細く長い息を吐いた。


集中……

柔なき剣に強さな



「大丈夫だ。当てなければいいんだから…」

「わかってる! 話しかけないで!!」

集中を邪魔されて、ついローを大声で一喝する。

「…悪かったよ。楽にやれ」

ローはアルコの肩にポンっと手を置いてから、一歩離れた。アルコは息を吐き直して、再び剣を構える。


目標物に“当てるな”って
実は“当てる”のと同じくらい難しいじゃない



もう一度、揺れる波のリズムに呼吸を乗せる



集中



ココから…少しずらして





………このへんかな








ズバァァン!!!




アルコの斬撃が海を割っていく。舞い上がるしぶきがほほを濡らした。


「いってくる」
「え、私もいくよ」

「アルコは ここにいろ」
「嫌、いく。無理しないから。お願い」


服の裾をつかんで離さないアルコに根負けしたように、ローはため息をついてアルコの腰を抱いた。

「無茶するな。約束だぞ」
「了解、“キャプテン”…ありがとう、絶対。約束する」



「──── “シャンブルズ”」







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