第27章 価値観
大型船の到着に、多くの島民達も海岸に集まってきた。初めてみる大型の海賊船に、島民達は全員 驚愕の眼差しを向けている。先頭にはユナとその父の姿もあった。
「世界は…、広いんだな…」
「ホント。ヘンな人達がいっぱい」
呆然としたままそう感想を漏らすユナの父に、アルコは笑いながら返事をした。
バギーに負けない見た目の個性が強い人達が、バギーと泣きながら抱き合って、時に罵(ののし)り合いながら再会を喜んでいる。
“キャプテン・バギー”
そう呼ばれて悪党達から慕われているバギー。島民達は彼が本当に巨大海賊団のキャプテンであることに驚いているようだが、ローとアルコはちっとも驚かず、むしろ納得すらしていた。彼は悪党面(づら)をしてはいるが義理堅いところもあり、根は悪いヤツじゃない…ということを、行動を共にした二人は十分に理解できていた。
「おれ達も乗せてくれ。…助けてやっただろ」
「チッ…、しょうがねェなァ~…。どこへ行きてェんだ?」
「パンクハザード。
無理なら、リスキーレッド島、ライジン島、ミストリア島…いずれも“新世界”の入り口付近の島だ」
「貴様…、おれの船はタクシーじゃねェぞ! そんな都合よく…」
「キャプテン、1隻は派遣先のミストリア島へ行きます!」
「行くんかい!! 乗ってけ!」
ローとバギーの間で話がまとまったようだ。ついにこの島ともお別れか。